mK5の理念

「タメになって、おもしろい」の追求

mK5は渋谷の小さなテレビ番組制作会社です。創業15年、わずか10人ほどのつくり手しかいません。

それでも、長年科学ファンに愛されている『サイエンスZERO』をはじめ、美術・歴史・スポーツなどのさまざまなジャンルで、視聴者の信頼が厚いNHKの人気番組をおもに制作しています。
近年は、大学や研究機関のYouTube動画、博物館や美術館の展示映像などテレビ以外の活動の場も増えてきました。

そんなmK5が大切にしているのは、「タメになって、おもしろい」の追求です。

たとえば科学番組を制作する場合は、一線で活躍する専門家も思わず膝を打つような切り口で最新研究を紹介しながら、”理系アレルギー”のひとにも夢中になってもらうべく表現を工夫したり───
美術番組の場合は、美術に造詣が深いひとにもそうでないひとにも興味をもってもらえるよう一生懸命取材したり───
医療番組なら、病気が心配なお年寄りとそのお孫さんがいっしょに楽しめる内容を心がけたり───。

mK5は、丁寧でたしかな取材を行いながら、同時に、さまざまな人びとの好奇心に向き合って表現や演出の創意工夫に取り組んでいます。
そうして、未知の世界の成り立ちや人びとの営みを「理解する喜び」を、番組を通じてすこしでも広げたいと考えています。

いま、世の中はかつてなく「自分の好きなもの」にアクセスしやすい時代です。メディア環境においては、異質なものや苦手なものに触れずに過ごしていくことも極めて容易になり、それはある意味で、とても幸福なこととも言えます。
その一方でテレビは、老若男女さまざまな人びとに向けて、番組という“手紙”をしたため、世の中に投函し続けることで進化してきた歴史をもっています。それはときに、見るひとの反発を生むこともあれば、想像すらしなかった他者への理解を促すきっかけもつくり出してきました。

mK5は、そんな70年以上にわたり築かれてきたテレビの歴史とカルチャーを継承しながら、いま、この時代に見る意義のある「タメになって、おもしろい」を追求していきます。